インコスブログ~インターコスモスの集客コラム~

知らないと損する!4種のプリンターインクとその特性とは?

知らないと損する!4種のプリンターインクとその特性とは?

あらゆる広告物の出力を手がけるIJP
4つのインクを特徴別に紹介

インクのイメージ

 街や施設、店舗などを彩る、さまざまなサイン・ディスプレイ。 その表示面のほぼ全ては、大判インクジェットプリンター(IJP)で出力されています。 近年はマシンのスペックも向上し、細かい調整をしなくても、誰でもボタンひとつできれいなビジュアルを印刷できるようになりました。 もちろん、看板だけでなく、商品のポスターや展示会の什器、店内POPなど、集客に関係するあらゆる商材も、ほとんどがIJPで出力されています。

 そんな数々の展示物たちが、一体どんなインクで出力されているのか、皆さんはご存じでしょうか? 当然ですが、インクの種類により、印刷できる素材や屋外での耐候性、意匠性など、得意分野は変わっていきます。

 今回は、IJPの各種インクについて、それぞれの特徴を紹介。 水性顔料、溶剤、ラテックス、UVの4つに分け、メリットやデメリット、正しい活用方法を解説していきます。

飛ぶハリマくん
ハリマくん

インクもいろんな種類があるんだね!それぞれどんな特徴があるのか見てみよう!!

高精細で屋内需要に最適な
水性顔料インク

水性インク使用例
ポスターなど室内掲示物にお勧めの水性インク

 まずは、水性顔料です。最大の特徴としては、「高精細な印刷」が挙げられます。 インクのにじみが少ないので色ムラもなく、色鮮やかでくっきりとした出来栄えになります。 色褪せしにくいため、宣伝用のグラフィック印刷や大判ポスターなどに適しています。

 また、無臭なのもポイントでしょうか。 後述する溶剤インクと比べると有害物質の含有量が少ないため、飲食店をはじめとする屋内施設でも使用しやすいです。 紫外線による退色もしづらく、光の差し込む窓の近くでも安心です。

 一方で、摩擦に弱く耐久性には劣るため、屋外での長期使用には不向きです。 そして、ポスターやパネルへの出力には向いていますが、布・皮系の印刷は不可。 印刷できる素材範囲の狭さは明確なデメリットと言えるでしょう。

 結論から言うと、人物の写真をきれいに表示したい時、主に屋内外に飾るポスターやパネルなど、目線の高さに掲出する印刷物で大いに役立つインクと言えます。

考えるハリマくん
ハリマくん

色鮮やかで綺麗に印刷できるんだね♪耐久性は…ラミネートでカバーした方がいいかも!

■インターコスモス一押しの水性プリンター

Canon/PRO6000S
インターコスモスで使用しているGP-6600S
Canon/GP-6600S
  • ポスター、バナー、電飾ポスター、POP、ラッピングシートなどを高画質にプリント
  • ロール紙がまとめて2本セットできるロールホルダー装備で大量生産が可能

屋外耐候性はどれにも負けない
溶剤インク

溶剤インク使用例
屋外掲示にお勧めの溶剤インク

 次に、溶剤インクです。メディアの受理層に有機溶剤のインクを載せて浸透させる方法で色を定着させています。 それをヒーターの熱で固めているので、水性顔料インクに比べると、耐候性の高さは比べものになりません。 よって、店舗看板や横断幕、屋上広告塔など、屋外での長期掲出を想定した印刷物でよく選ばれています。 濃い黒や鮮やかな赤など濃淡のある色表現に加え、発色性にも優れているので、遠い場所から見られるケースが多い看板系により適していると言えますね。

 デメリットを挙げるとすれば、インクの乾燥に24時間を要する点、強い臭気が残りやすい、VOCをはじめとする有害物質を含む、の3点でしょうか。 最近では、ほとんどのメーカーが有害物質の量を抑えた低溶剤インクを開発しているものの、他のインクに比べると環境に優しいとは言いづらいのも事実。 屋外設置においては右に出るインクはありませんが、その反面、屋内での採用は控えるべきと言えるのではないでしょうか。

親指を立てるハリマくん
ハリマくん

臭いのことを考えると屋内では避けたいけど…屋外のものなら溶剤インクにお任せあれ!だね♪

■インターコスモス一押しの溶剤プリンター

CJV-300-130
インターコスモスで使用しているCJV-300-130
ミマキエンジニアリング/CJV-300-130
  • 屋外広告向けサインからウインドウシート、シール、ポスターまで幅広い用途のアイテムをプリント
  • ホワイトインクを搭載し透明やメタリックの素材にも対応。カッティング機能搭載でプリント後にシール印刷カットも可能
  • 制作可能サイズ/W1,350

環境配慮、耐候性、速乾を併せ持つ
ラテックスインク

ラテックスインク使用例
ラテックスインク使用の壁紙

 屋内向きの水性顔料、屋外向きの溶剤と、上記2つは分かりやすい特徴を持っていましたね。 次に紹介するラテックスインクは、これらを併せ持つとともに、環境配慮を重視したものとなっています。 病院や教育機関など、利用者への一層の気配りを必要とする施設で、採用されていますね。

 では、詳しくお話ししていきましょう。 ラテックスは水性をベースにつくられており、水性レジンインクなどと呼ばれる場合もあります。 よって水性顔料と同様に無臭で、有害物質の使用もごく少量にとどめられています。 その上、印刷と同時に塗膜の層を形成するため、水性でありながらプラスチック、壁紙、テキスタイルなどの素材にも印刷できるのが特徴。 擦過性も非常に高く、溶剤とほぼ変わらない屋外耐候性を持ちます。 その上、高温ヒーターで一気に色を定着させるので、速乾性が高いのもポイントです。 ラミネート加工もいらず、溶剤にあった乾燥時間を必要としないため、短納期対応も可能となっています。

 と、ここまでは良い面ばかり挙げましたが、もちろんデメリットもあります。 短時間で乾燥させるゆえの弊害か、色ムラが多少起きやすくなっています。 また色の再現性においても、一考の余地あり。 技術革新によって高画質化、色域の向上も進んでいますが、他のインクと比べれば、少し劣るかもしれません。

メモを取るハリマくん
ハリマくん

色ムラは発色に関しては、他のインクに劣ってしまうんだね…でも丈夫で環境への配慮もばっちりだし、短納期対応は嬉しいね!
インターコスモスでは「俺の壁紙」で使用しているよ!

■インターコスモス一押しのラテックスプリンター

Latex 700W
インターコスモスで使用しているLatex 700W
日本HP/Latex 700W
  • 壁紙やウインドウシート、ミラーシートなどノンコートメディアにもプリントが可能。幅広いロール紙に対応する万能プリンター
  • 5層印刷も可能高機能なワイドフォーマットプリンター。F☆☆☆☆認証にも対応した次世代型環境配慮プリンター
  • 制作可能サイズ/W1,620㎜

素材を選ばず多彩な表現ができる
UVインク

UVインク使用例
特殊印刷もお任せのUVインク

 では最後に、UVインクの紹介です。このインクは、これまでの3つとは、そもそもの視点が違います。 最も優れている点は、その万能性どんなものであっても素材を選ばずに出力できるというのが、UVインクの持つ最大の利点です。

 UVインクは、マシンから照射させる紫外線によってインクを硬化させ、層をつくる方法で色を定着させていきます。 インクを載せるための受理層も、硬化するための熱量も必要としないため、理論上どんな素材であっても、問題なく出力できてしまうのです。 木材やガラス、アクリル、金属といった熱に弱い素材はもちろん、レンチキュラー、銘版、ノベルティ、合皮、紙器パッケージ、ペットボトルなど、その印刷領域は無限大。 最近では推し活ビジネスの一環として、キャラクターのアクリルキーホルダーの需要も伸びていますね。これらもほぼ全て、UVプリンターで出力されています。

 さらに、水に溶けない耐候性と高画質も両立。 それを維持したまま、色の層を何重にも重ねてより複雑な表現を可能にする「厚盛り印刷」にも対応します。 そして、溶剤に見られた、有害物質もかなり低減されています。

 なにやら、これまでのインクの良いところ取りをしたかのようなUVインク。 しかし、イニシャルコスト、ランニングコストがともに割高傾向なのは、最大のネックと言えます。 マシンやインクのコストは少し高くなるばかりか、印刷スピード自体も、白などを多用する傾向から少し遅いという特徴を持ちます。 また、層を重ねる印刷方法のため、メディアを折り曲げたり、搬送時に雑な扱いをすると、インクが割れてしまう恐れもあるので、少し注意も必要です。

のハリマくん
ハリマくん

コストはかかるけど、いろんなものに印刷できるのは嬉しい!インターコスモスなら質感表現など特殊印刷にも対応しているよ★

■インターコスモス一押しのUVプリンター

Nyala4
インターコスモスで使用しているNyala4
swissQprint/Nyala4
  • アクリル・アルミ複合板・強化段ボールなどの板材から壁紙・スチレンボードまで幅広いメディアにダイレクトプリント
  • ホワイト/クリアインクを搭載した多彩なインク構成でオンリーワンの商品を高品質で作成
  • 制作可能サイズ/W3,200×L2,030㎜
 

 サイン・ディスプレイや広告領域で取り扱われている4種類のインクについて、今回は取り上げてみました。 それぞれの一長一短を理解し、自社のニーズに合った最適なインクを選定しましょう。

何か困りごとがある場合には、多彩なIJPを保有するインターコスモスもお手伝いいたしますので、いつでもお問い合わせください。